研究の推移

平成7年度には、千葉県教育委員会より「適応指導推移」の指定を受け、新たな研究の一歩を踏みだした。単に「適応指導の推移」を「長欠生徒をなくし、出席率を向上させる」という狭義のものにとどめずに、生徒一人ひとりが生き生きと活動し、自ら学ぶ力をつけることができる学校の実現を目指して、新しい研究をスタートさせた。すなわち「不適応生徒をつくらない」、「不適応をおこした生徒に暖かい援助の手をさしのべる」教師集団になることである。このために、道徳教育、特別活動、教科指導、健康教育の各側面から、「心の教育としての道徳教育の充実」、「主体性を育む特別活動」、「個を大切にする教科指導」、「不適応生徒への対応の実践的研究」を4本の柱にして、「適応指導」の推進を目指して研究を進めた。平成8年度は、引き続き千葉県教育委員会より「適応指導推進」の指定を受け研究を進めた。学校に来られない生徒についての対応を研究することはもちろんであるが、生徒たちが生き生きと活動できるよう、全教育活動を通して研究してきた。

そして平成10年度より、これまでの研究をもとに研究主題を「子どもが生き生きと活動できるにはどうしたらよいか」、副題を「一人ひとりの表現のある場のある授業を通して」として、自主的に研究を進めている。子どもの学校生活の大部分を占めるのは授業であり、その授業の中で一人ひとりの自己実現がはかれる、いいかえれば自分の表現の場があることが、どの子にとっても学校生活が生き生きとすることにつながるのではないか、という考えのもとに特に教科指導の充実を図ることを中心に研究を進めてきた。実際には教科ごとに表現の場のあるとは具体的にどういう授業のことをいうのか教科部会で話し合うことからはじめ、それを教科主任会を中心に全教科を通して取り組めることはないかを議論しながら研究を進めた。その結果、その教科もまずその教科における表現とはどういうことをいうのかはっきりさせながら授業の中でどういう方法、どういう場で子どもが表現できるようにするかを明確にするように心がけた。

平成11~13年度は、新しい試みとして2002年の学習指導要領改訂へ向けての取り組みを本校の研究主題を具体化する形の中で試みた。平成10年度末より新指導要領の研修や総合学習について研修し、各教科ごとに他の教科とクロスカリキュラムが実施できる単元の検討や他教科との検討を行い、各教科ごとに年間指導計画の中に取り入れていく方向で取り組んだ。それにより、クロスカリキュラムの実践やティームティーチングに取り組む教科の拡大など、教科の枠を越えて研究主題に迫る実践が行われた。そして本年度は、昨年度までの研究に加え、新学習指導要領の試行期間にともない総合的な学習の時間「ALIVE:生きる」(道徳、特活を基調としたカリキュラム)を各学年で週に1~2時間実施している。

平成14、15年度は、国際理解教育に力を入れ、学区の小学校との連携を深め交流英語授業等を実施している。また、英語力強化のために、朝自習にNHKの基礎英語を取り入れる試みも行っている。

平成16年度は千葉県教育委員会「食に関する指導推進モデル事業」の地域指定を受け、本地域の中学校学区の小学校2校と連携をとりながら食を通した健康づくりの事業に着手した。人が生涯にわたって心身の健康を保持していくには、食事や運動、睡眠などにおける望ましい生活習慣の確立が不可欠である。とくに、食習慣は成長期の子どもたちにとっては、大切なものである。中学校・小学校・家庭・地域の連携をとおして「食で創る賢い子」「元気な子」「心豊かな子」の育成を目指すことができた。
さらに、国際理解教育の一環として、ブルガリアとの交流を深めた。
平成17年度は、ブルガリアからバラの女王とブルガリア日本語弁論大会優勝者の2名が来校し、さらに国際交流を深めた。

平成21、22年度は道徳教育に力を入れた。平成22年度には絵本作家の方を講師として招き、道徳教育実践発表会を行った。

平成29年度は「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、全体研修会等を通し、効果的な指導法の研究を行っている。

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