初めて教室に案内されたとき、とても懐かしい感触を足元に感じた。
なんでだろうと思い足元を見ると・・・・なんと板張りではないか!
しかも、しっかり磨きこまれていて「木」特有の光沢がある。
きっと「ぬか雑巾」で磨いているのだろうとそのとき感じた。
ちょっと歩くと、「ぎしぎし」「みしみし」と音がしたり、「へこっ」とたわんだり、
まるで20年前の自分が通っていた小学校の床の感触と同じである。
ところどころに墨のあとが残っているし、ふしがぬけている所もある。
きわめつけは補修のあとである。ちょっとした職員芸の出来栄えである。
授業中に机間巡視をしているとちょっとした音がして耳障りなこともあるが、「ほっ」としたこともある。
普通、机から牛乳ビンが落ちると「ガシャン」と音がするとともにビンのかけらに気をつけながら片づけをする。
が、本校は違う。
なんと牛乳ビンがほとんど割れないのである。
きっと「木の床」が衝撃をやわらげてくれるからだろう。
だから子どもたちは、牛乳ビンを落としてもあまり騒がない。
また、休憩時間にふざけっこをしていて床に体を打ちつけてしまうこともあるが、リノニュウムの床ほどは痛みを感じないようである。
(自分も経験したのでたぶんそうだろうと思う。)
「木の床」は「暖かさ」を感じさせるとともに「ぬくもり」をも与えてくれる。
子どもたちの「心」のなかにもそれが反映されている。